1.食べ物 どうすれば良いの(1)

 私は化学物質過敏症と診断されて医師や患者から聞いた話、ネットや本からも色々な情報を仕入れてそれを実践してきました。しかし、為になる事も有れば今となれば有害と思える考え方も有りました。以前からそのような事をまとめようとしていたのですが、表現が難しくやりかけては挫折を繰り返していました。今回も途中で挫折をするかも知れません。もしかしたら他のCS患者から叱責されるかも知れませんがご勘弁下さい。

 化学物質過敏症の原因は人それぞれ。だから他人のああすれば良くなる、こうすれば良くなるという情報は殆どあてにならない。

本当に無農薬無添加の食材を食べていたら良くなるのか?

 化学物質過敏症と診断されてから無農薬無添加の食材を摂るようにしなさいと言われ2年近くそれを実践しましたが、結局良くはなりませんでした。

 それ自体は決して悪い事では無いと思います。時間や経済に余裕が有る方はいくらでもやれば良いのですが、私の様に余裕も無くストレスを感じるのであれば、そこそこやれば良いのではないですか?それで化学物質過敏症から回復した人を私は知りません。それどころか無農薬に執着して食事を摂れなくなってしまう人の方が問題です。化学物質過敏症患者は物事を完全に二つに分けて考え勝ちです。0か1か、善か悪か。それがどんどんエスカレートしていきます。国産かそうでないか、無農薬か、オーガニック認証が有るか、肥料は有機肥料か、オーガニック認証や肥料もダメだとか。どんどん突き詰めていってやがて食べられる物が無くなってしまいます。その人達にとってはスーパーで売っている野菜は毒物。それを食べているというと一瞬驚いた様な顔をします。掟を破っているのではありません。殆どの人は大丈夫なんですよ。

 人の身体にはそもそも解毒をする機能が備わっています。そして完全無農薬の野菜だって毒の成分は含まれています。食べ物の栄養分を臓器が選り分け、必要な物は取り込み不要な物は便や尿として排出します。あなたがスーパーで売っている野菜を食べたら倒れてしまうと考えようが、食物には体に必要な物とそうでない物が含まれていて、それを正しく分ける機能が私たちの身体には備わっています。あなたはその機能が正しく働くように食事や運動で身体をほんの少し助けてやれば良いだけ。誰かに言われたからと言って完全に身体に良い(と思い込んでいる)ものだけを追い求めて、食べたい物や身体に必要な物を我慢するのは無駄な努力です。食べ物だけで改善できると信じ込んでいる人が殆どですが、それに疑問を感じた事はありませんか?

 自分の身体に合うか合わないかを判断出来る能力を鍛えて下さい。頭で考えないで感じる事。食べ物を良く噛み締めて味わって下さい。でも100%良いなんて有りません。常に状態は変化しています。