食べられない人達

 ホームページからご相談を頂く事が有ります。その中で考えさせられてしまった人”食べられない人達”。

 まず私の話ですが…

 呼吸器アレルギー科で化学物質過敏症と診断されて、その後専門医の診断を受けた時に食事指導を受けました。無農薬有機野菜を摂って化学調味料、コンビニ、肉食を止めました。人に教わりに行ったりもしました。皆さん同じ様な感じだと思います。そして姫之湯に転地療法に行くのをきっかけに玄米食と完全無農薬野菜を始めてみました。それから1年程経った頃でしょうか(姫之湯には2ヶ月半程行っていましたが、自宅に帰っても同じ食材を使っていました)。人に会うと「タナカさん痩せた?」と聞かれる様になりました。自分としては実感は無かったので曖昧な返事をしていたのですが、久しぶりに体重計に乗ると51Kgしか有りません。元々痩せていてCSになる前は58Kg位だったのですが、身長174cmにしては明らかに痩せすぎです。疲れやすかったり貧血気味だったのをCSのせいにしていたのですが、これでは体力は維持できません。当時は妻の買ってくる食材を見ては”これ食べられない”とか、外食も出来ず妻のストレスも限界になってきましたので思い切って止める事にしました。

 それでもなるべくコンビニは行かず、食材は近所のスーパーで生産地を確認して買っていました。お米も農産物直売所に行って特別栽培米にしていました。食事には幾つか注意するポイントは有るものの、ちょっと健康に注意している一般の方と変わらないと思います。それで具合が悪くなったかと言うと逆で体力もついてきて徐々に体重も増えて今では56Kgになりました。

”食べられない人達”

  ”食べられない人達” は皆さんとてもまじめでした。どこかの先生やCSに詳しい方から教わった食事療法をきちんと守ろうとしていました。玄米食と完全無農薬無化学肥料の採食主義です。経済的に余裕が有って有機栽培の農家や自分でネット注文を小まめに出来てそれを楽しめる人は良いかも知れません。でもそうでない方も沢山います。食材を探すために一日の大半を使ったり、外出やネットができないので家族に探してもらったり。その結果十分な食材を得られないでやせ細り、化学物質過敏症は治らず内臓を悪くして入院したりして。体重が20Kg代になってしまった方もいました。それでもまだご自分の身体に毒が溜まっていて、デトックスが十分でないから化学物質過敏症が治らないと思っていた様です。そしてスーパーで売っている一般の食材を食べると病気が悪化すると思い込んでいました。

 何年もこの様な食生活をしていてCSが治らない(または悪化している)のであれば、その方法は正しくないという事に何故気付かないのでしょうか?玄米食にしてもダイエットには良いかも知れませんが、消化は良くないので、痩せてしまった人が食べるのにはふさわしくないと思います。それを勧めていた人達にも問題があります。まるでカルト宗教の教祖の教えを死に物狂いで守っている信者みたいです。

 お肉が食べたくてしょうがないし、御家族も外食が出来なくてストレスが溜まっているという方から相談が有りました。かなり痩せている様でした。

私「お肉を食べると体調が悪くなるのですか?」

Aさん「いいえ、特に悪くなるという事は無いんですけど、○○先生に肉と魚は食べてはいけないと言われたので…」

私「体調が悪くならないのなら、食べてみたら良いじゃないですか。なるべく安全そうなお肉を選んでご家族と一緒に食べてみて下さい。美味しいですよー」

Aさん「えっつ!良いんですか?実はずっと我慢していて、以前我慢できなくなってしまって肉ばかりバカ食いしてしまって、その度に後悔して。そんな事を繰り返していたんです。」

私「私が許可を出すのもおかしいので、ご自身で決めた方が良いと思いますよ。まず身体を慣らす為に少しのお肉から始めて下さい。体力を付けないと内臓の働きも悪くなるし、内臓の働きが悪いと気にされているデトックスもうまくいきません。玄米を食べてもグルタチオン(解毒の薬)を飲んでも解毒をするのは肝臓や腎臓です。そもそもそんなに毒なんて溜まっていませんよ。」

Aさん「分かりました!!食べてもよかったんですね。」

 暫くしてご連絡が有り、ご家族で一緒にお肉を美味しく食べたそうです。とても嬉しそうでした。

 このお話は3人くらいの方からの相談をまとめて有ります。皆さんとても痩せている様でデトックスという言葉を何度も使っていました。

 農薬を使用した野菜を食べていても健康な身体であれば体調を崩す事はありません。それよりも無農薬の行き過ぎた食事制限で体調を崩している方が多い様に感じます。そもそも化学物質過敏症が身体に溜まった毒が原因で、無農薬野菜と玄米を摂れば治るという研究結果でもあるのでしょうか?もちろん安全な食材を摂る方が良いですが、程々にしないと余計悪くなってしまいます。

 化学物質過敏症を治すという事に目標を置かず、健康になるという事を目標にご自分の身体と心に向き合って下さい。

 少しくらい羽目を外したって大丈夫!それで体調が悪くなったら少しの間止めればいい。